競争的資金(科研費等)

科学研究費補助金(科研費)とは、人文・社会科学から自然科学まですべての分野にわたり、基礎から応用までのあらゆる学術研究を格段に発展させることを目的として、国家予算により補助される研究資金です。

毎年、各分野における専門家による厳正な審査により、応募数の3分の1から4分の1程度に絞り込まれた研究が採択されますが、これらの研究は、今後の日本の学術研究を牽引する独創的あるいは先駆的な研究と見なされるものです。

こうした学術的な競争を経て得られる科研費の採択状況は、大学や研究所などの研究機関の研究レベルを示す一面を持っており、研究機関にとって重要な指標の一つとなっています。

当研究所は、民間の人文系研究所としては異例ともいえるほどの高い採択数を誇っており、同規模の研究者を抱える私立大学に肩を並べる状況です。
これまで人文系の研究としては組織的で大型となる基盤研究(A)が2件採択されているほか、個人研究も30件ほど採択されており、多い年では5件を超える研究が同時進行しています。詳細は、下表「科研費採択課題一覧をご覧ください。

課題番号をクリックすると、科学研究費助成事業データベース(外部サイト)のページが開き詳細を見ることができます。

科学研究費補助金採択課題一覧

採択年度研究種目研究代表者
(研究分担者)
研究課題課題番号研究期間備考
令和6年度
(2024)
挑戦的研究(萌芽)石川 巌「古代チベット土着宗教儀礼説話とトンバ教説話との試験的相互比較」24K21369R6~R7
令和6年度
(2024)
基盤研究(C)山崎一穂
(研究分担者)
「インド仏教説話の流布と展開:カシミールと東南アジア・チベットを中心として」 (研究代表者 大羽恵美 金沢大学人文社会研究域・客員研究員)24K03375R6~R9
令和6年度
(2024)
基盤研究(B)金子奈央
(研究分担者)
「禅の言葉と翻訳に関する学際的研究—『正法眼蔵』の諸外国語訳の比較分析を通して」 (研究代表者 何燕生 郡山女子大学短期大学部・教授)24K00013R6~R8
令和6年度
(2024)
基盤研究(C)平野克典ヴァイシェーシカ学派の<空間>概念の基礎的研究24K03390R6~R9 
令和5年度
(2023)
研究成果公開促進費(学術図書 )山崎一穂クシェーメーンドラの仏教美文詩の研究23HP5014R5 
令和4年度
(2022)
基盤研究(C)加藤みち子神仏習合と修験道ー神社横断的視点と東アジアへの広がりからの検討22K00119R4~R7 
平成30年度
(2018)
基盤研究(C)加藤みち子天道信仰の発展的研究ー琉球から大陸への展開を中心に18K00117H30~33 
若手研究金子奈央宗教共同体における周期的儀礼と経済の研究―禅清規に記される役職交代と交割を中心に18K12211H30~33 
平成29年度
(2017)
挑戦的萌芽研究釈悟震スリランカにおける宗教間の共助思想構造に関する基礎的研究17K18473H29~31 
平成28年度
(2016)
基盤研究(C)平野克典ヴァイシェーシカ学派の<関係>概念の総合的研究16K02173H28~31 
平成27年度
(2015)
基盤研究(C)加藤みち子東アジアにおける天道信仰の総合的研究―道教・陰陽道とのシンクレティズムを中心に15K02095H27~31 
基盤研究(C)田中公明インド・チベット密教と曼荼羅の研究15K02050H27~30 
挑戦的萌芽研究佐々木 一憲「アジア主義」思想の形成と展開の諸相―岡倉天心の思想と人脈を中心に80508515H27~30 
平成26年度
(2014)
基盤研究(B)平岡三保子インド石窟美術史のための調査研究 -西インド後期~中世前期石窟寺院を中心に-15K18473H26~30 
平成25年度
(2013)
基盤研究(A)釈悟震インド的共生思想の総合的研究―思想構造とその変容を巡って25244003H25~28 
平成24年度
(2012)
基盤研究(C)加藤みち子天道念仏、天道神社のフィールド調査を中心とする「天道」概念の総合的研究24520097H24~27 
基盤研究(C)金子奈央葬送における遺品・貨幣・交換の宗教学的研究―唱衣法の事例から―24520076H24~27 
平成23年度
(2011)
基盤研究(C)佐久間留理子『カーランダ・ヴューハ・スートラ』の文献学的研究23520077H23~25 
基盤研究(C)田中公明アジア各地における密教図像と文献の比較研究23520076H23~25 
挑戦的萌芽研究釈悟震スリランカにおける宗教対話の基礎的研究23652010H23~25 
平成22年度
(2010)
基盤研究(C)田辺和子タイ伝承写本に見られる「マハーブッダグナ(偉大なる仏徳)」の研究22520058H22~24 
若手研究(B)佐々木一憲ラフカディオ・ハーンの仏教観形成と〈近代仏教学〉22720097H22~24 
平成21年度
(2009)
基盤研究(C)堀内伸二白隠の教判思想の研究21520062H21~25 
研究成果公開促進費(学術図書)田中公明インドにおける曼荼羅の成立と発展215001H21 
若手研究(B)北田 信チャリャーパダ写本と南アジアの口頭伝承21720019H21~24 
平成19年度
(2007)
基盤研究(A)釈悟震インド宗教思想の多元的共存と寛容思想の解明19202003H19~21 
基盤研究(C)吉村均インド・チベット仏教の「心の宗教」としての伝統とその現代的意義に関する研究19520039H19~22 
平成19年度
(2007)
基盤研究(C)柴崎麻穂インド古代説話の形成―『ブリハット・カター』のカシミール伝本形成を探る19520294H19~23育児休暇を挟みH22までより延長
平成18年度
(2006)
基盤研究(C)鈴木一馨日本における宋代風水思想の受容と展開に関する研究18520060H18~21 
平成16年度
(2004)
基盤研究(C)(2)茨田通俊タイ所伝Pannasajatakaの校訂、翻訳と思想研究16520050H16~18 
平成15年度
(2003)
若手研究(B)(2)柴崎麻穂宗教的説話集『ハラ・チャリタ・チンターマニ』成立の背景-所収説話の原拠を求めて-15720079H15~17H15年度転出
若手研究(B)(2)鈴木一馨中世日本における禅宗の請来に伴う宋代風水の受容に関する研究15720015H15~17 
平成14年度
(2002)
基盤研究(A)(2)前田專學中世インドの学際的研究14201003H14~16 
平成13年度
(2001)
基盤研究(C)(2)堀内伸二白隠直筆『法華経細註』の研究13610025H13~16 
基盤研究(C)(2)田辺和子大谷大学所蔵貝葉写本Pannasajatakaと他伝承の同名本との比較研究13610024H13~15 
平成12年度
(2000)
奨励研究(A)(2)戸田裕久カシミール・シヴァ派による仏教思想の批判と受容12710010H12~13 
奨励研究(A)(2)鈴木一馨近世後期から近代初期における陰陽道資料の研究12710187H12~13 
平成11年度
(1999)
奨励研究(A)佐久間留理子『パンチェンラマのサーダナマーラー』にみる観自在菩薩成就法の文献学的研究11710011H11~12 
平成 9年度
(1997)
基盤研究(C)水野善文インド文学史を形成する社会的位置の異なる様々な種類の詩人たち09610528H9~12H12年度転出
奨励研究(A)佐久間留理子『サ-ダナ・マ-ラ-』にみる観自在成就法のテキスト研究09710014H9~10 
奨励研究(A)吉村 均能の死生観に関する研究09710023H9~10 
奨励研究(A)岩城英規明末四大名家の思想的研究09710013H9~10 
平成 8年度
(1996)
基盤研究(C)平木光二ミャンマ-宗教省所管・仏教伝道勧告執行委員会の組織と運営に関する調査研究08610030H8~9 
平成 8年度
(1996)
奨励研究(A)戸田裕久中世シヴァ教再認識論派によるサ-ンキヤ哲学批判とその思想史的意義08710015H8 
奨励研究(A)蓑輪顕量覚盛とその弟子たちの戒律思想の研究08710014H8 
奨励研究(A)鈴木一馨「皆川家旧蔵資料」の研究08710236H8 
平成 7年度
(1995)
一般研究(C)辛嶋静志竺法護訳経典の語彙・語法の研究07610027H7~8 
奨励研究(A)伊吹 敦中国禅の形成過程に関する基礎的研究07710017H7 
奨励研究(A)合田秀行アサンガ(無著)における未検討チベット資料を中心とする実践論の研究07710016H7 
奨励研究(A)奈良修一オランダ語史料を用いての、17世紀シプ海における貿易の研究07710254H7 
平成 6年度
(1994)
奨励研究(A)水野善文17世紀初頭インドの詩論書『カヴィプリヤー』の諸写本比較研究06710307H6 
奨励研究(A)蓑輪顕量平安期南都における戒律思想の研究06710013H6