四大公益目的事業

とりくみ

当研究所では、前項に掲げた理念のもと、研究・伝承の担い手を育て、学問研究により東洋の叡智の深奥・内実を明らかにすべく努めるとともに、その叡智を、専門研究者の専有物とすることなく、世代を超えて広く一般の方々と共有していくことを目指して、以下に紹介する4部門を設けて、意欲的な活動を続けています。

  1. 研究調査事業
  2. 研究調査助成事業
  3. 顕彰事業
  4. 普及事業

1.研究調査事業

当研究所では、設立以来80余名に上る若手研究者を育成し、学界に送った実績をもちます。

個人研究

当研究所には現在21人の専任研究員が在籍し(研究員一覧)、各自が設定したテーマを追求しながら日々研鑽に努めています。
研究成果は、年度ごとに「業績報告」にまとめられ、目録が公開されています。

研究紀要『東方』の刊行

研究紀要『東方』は、所属研究員の研究成果の主たる発表の場です。また、『東方』への論考の投稿は会員の種別を問わず全会員に開かれており、例年、意欲的な質の高い論考が、全投稿者共通の査読を経て、掲載されます。
この論集は、年1回刊行され、本研究所の全会員(維持、賛助、普通の各会員)に送付されるとともに、国内外の学術研究機関の間で取り交わされている「研究紀要交換プログラム」を通じて全国ならびに海外の大学図書館等に送られています。

競争的資金(公的資金、科学研究費)による研究

当研究所は、文部科学省に登録され研究機関番号が付与されている正規の学術研究機関です。これにもとづき所属研究員には個別の研究者番号が付与され、国家の施策する研究に関する競争的資金の公募に応募することができます。
こうした競争的資金のうち、その採択件数が研究機関の研究遂行能力を示す指標の一つともなっている日本学術振興会の「科学研究費補助金」の採択率は、種別においても件数においても、民間の研究機関の中では異例ともいえる高い水準を例年維持しており、所属研究員ならびに研究所への高い評価を裏付けています。

2.研究調査助成事業

当研究所では、他研究機関等への寄付、ならびに研究会の内外の研究者個人への海外研究資金助成等を通じて、学問研究の進展と研究者の育成に貢献しています。

3.顕彰事業

東洋思想・文化の分野において成し遂げられた学術研究ならびに文化活動のすぐれた業績を世に広く顕彰するため、当研究所では、インド大使館と共催で、「中村元東方学術賞」を授与しています。

4.普及事業

当研究所では、こうした研究成果を広く一般の人々に伝え、共に研究する仲間に呼びかけるために、さまざまな普及事業を展開しています。

東方学院の開設

1973年には「真に教えたい一人と真に学びたい一人が集まれば学院は成り立つ」という創立者中村元の強い信念のもと、東方学院を設立しました。以来、一般の人びとが集う学び舎として運営しています。
また、日本各地で文化講座を開催するほか、講師の派遣を行うなど、研究成果の一般への普及に積極的に取り組んでいます。

公開講座の開催

一般向けの各種公開講座を全国各地で開催しています。

  • 講師の派遣、その他
    • 足利学校アカデミー

上記の活動のほかに東洋思想・文化の普及のための出版物編纂への協力などに幅広く取り組んでいます。