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東方だよりなど - 定期刊行物のご案内
東方だより
東方だよりでは、当研究所の活動報告をはじめ、学院を受講されている研究会員や研究員の声などをご紹介しております(年2回発行予定)。 本誌は1部 300円にて頒布しております。郵送をご希望の場合は、希望部数・住所・氏名・連絡先及び「東方だより送付希望」の旨ご記入の上、メール( info@toho.or.jp)にて事務局までご連絡ください。
※お預かりした個人情報は、厳正な管理の下、当該目的にのみ使用いたします。
機関誌「東方」
当研究所では、研究員らの研究成果を発表する場として、年に1回機関誌「東方」を発行しており、例年東洋思想に関わる意欲的な論考が、厳正な学術的な査読を経て掲載されています。論考投稿は、研究員と講読会員(維持、賛助、普通会員)に開かれております。
機関誌「東方」は、当研究所の講読会員および、全国ならびに海外の大学図書館などの学術機関に送られます。購読についてのお問い合わせ、お申込みは事務局までお問い合わせ下さい。
※バックナンバーは、在庫のあるものに限り講読会員(※維持、賛助、普通会員)にお頒けしております。ご希望の方は、講読会員お申込みをお願いいたします。詳しくは事務局までお問い合わせください。
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これまでのイベント、行事 7月5日(木)にセミナー「アジアの価値観と民主主義」が開催されました
7月5日(木)に、セミナー「アジアの価値観と民主主義」が開催されました。(主催:日本経済新聞/共催:国際交流基金、ヴィヴェーカナンダ国際財団、中村元東方研究所/後援:外務省/協力:国際仏教連盟)
中村元東方研究所からは前田專學理事長、丸井浩事務局長、釈悟震総務が出席致しました。その特集記事(日本経済新聞7/27版)が出ましたので、下記リンクよりどうぞご覧ください。 ※画像は少し見づらいのですが、クリックすると拡大します。http://www.toho.or.jp/images/topic20180727163601.png |
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これまでのイベント、行事 東方学院中部校主催公開講座(中村元インド哲学カフェ)報告
2017年2月26日(日)に、東別院会館(名古屋市)において「ブッダの入滅と仏塔信仰:仏典と造形から読み解く」が開催されました。 服部育郎講師(東方学院講師)は、原始仏典にみるブッダの入滅について、パーリ語で書かれた『大般涅槃経』に基づき解説しました。1. ゴータマ・ブッダは死に際して、いかなるメッセージを残したのか。2. 弟子たちは、師匠であるゴータマ・ブッダがいなくなった事実をいかに受け止めようとしたのか。3. ゴータマ・ブッダの亡き後、人々はいかに拠り所を見出していったのか。 佐久間留理子講師(東方学院講師)は、仏塔の象徴性とその思想的・宗教的背景について解説しました。1.サーンチーの仏塔(インド・マディヤプラデーシュ)におけるブッダの象徴的表現と身体を残さない完全なる悟りの境地、2. 仏塔の半円球の形と宇宙卵、3. アジャンター石窟の仏塔(後期窟)と大乗経典(『法華経』第11章「見宝塔品」、第16章「如来寿量品」に説かれる永遠なる仏)、4. スヴァヤンブー(ネパール・カトマンズ)における立体マンダラとしての仏塔。
講座後のカフェタイムにおいて、活発な質疑応答がありました。
(文責:専任研究員・佐久間留理子)
|  |  | Report on the Extension Lecture (The Nakamura Hajime Indian Philosophy Cafe), Sponsored by the Eastern Academy (Chubu Branch)
The extension lecture titled “The Death of Buddha and Worship of Stupa (Pagoda)” was held at the Higashi-Betsuin Hall (Nagoya City) on February 26, 2017. Dr. Ikuro Hattori (lecturer at the Eastern Academy and fellow of the Nakamura Hajime Eastern Institute) reported on the death of Buddha as depicted in the early Buddhist scriptures, based on the Mahaparinibbana-suttanta, covering the following points: 1. The messages left by Gotama (Gautama) Buddha when he passed away; 2. how his disciples understood the fact of Buddha’s death; 3. how his disciples and laymen found refuge in his place after his death | Dr. Ruriko Sakuma (lecturer at the Eastern Academy and fellow of the Nakamura Hajime Eastern Institute) reported on the symbolism of stupas and its ideological and religious backgrounds, as follows; 1. The symbolical expression of Buddha in the Sanchi Stupa (Madhya Pradesh, India) and the state of the perfect enlightenment in which the physical body does not remain; 2. a hemisphere of a stupa and the cosmological egg; 3. stupas as depicted in the later Ajanta caves and the Mahayana Buddhist scriptures (the eternal Buddha described in chapters 11 and 16 of the Saddharmapundarika-sutra); 4. A stupa as a three-dimensional mandala located at Svayambhu (Kathmandu, Nepal). The lecture was followed by a question and answer session.
(Dr. Ruriko Sakuma is responsible for this report) |
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これまでのイベント、行事 東方学院中部校主催公開講座報告
 | 1876年、南條(1849-1927)は笠原研壽(1851-1883)とともに、梵語(サンスクリット語)研究のために英国に留学し(真宗大谷派本願寺第22世大谷現如により派遣)、1879年にオックスフォードでマックス・ミュッラー博士に師事しました。ミュッラー博士の指導は非常に厳しかったそうですが、それは学問的な向上のためであることを南條にわざわざ手紙で書いたという逸話が残っています。そのような指導の甲斐あって南條の学力は伸び、1883年に『大明三蔵聖教目録』(通称「Nanjio-Catalogue」)を出版し、翌年にオックスフォード大学より修士号を取得し帰国を果たしました。その後東京帝国大学文科大学で梵語学の嘱託講師に着任し、1888年(明治21年)に文学博士となりました。1901年に真宗大学(現・大谷大学)教授に、1906年に帝国学士院(現・日本学士院)会員に着任するなど、教育者として後進の指導にあたるとともに学会の重責を担いました。 | 明治時代の英国留学は、現代と比較にならないほど大変ではなかったか、おそらく南條は決死の覚悟で留学したのでは、と和田先生は感想を述べました。因みにご自身はインド・プーナ大学に留学する際、博士の学位を取得するまでは、特別の理由が無い限り帰国しないと決意したそうです。いずれにせよ、明治の偉人は、現代のわれわれとは比較にならない程、初志を貫徹する意思が強かったと想像されます。 フリートークの時間では、南條の業績に『般若心経』や『仏頂尊勝陀羅尼』の梵語テキスト校訂本といった浄土真宗では唱えられないものが含まれるが、帰国後、それは南條を派遣した宗門側で問題にならなかったのか、という質問がありました。これに対して、両経はいずれも学問的に仏教を研究する上で重要であり、南條のみならず派遣した側も十分それを承知していたのではないか、という返答がありました。(文責:専任研究員 佐久間留理子 | 平成27年10月4日(日)に、東別院会館(名古屋市内)において「日本初の文学博士・梵語学者 南條文雄」と題し、ゲスト講師に南條(岐阜県大垣市出身)と同郷の和田壽弘先生(名古屋大学教授・インド哲学)をお迎えして中部校主催公開講座が開催されました。概要は以下の通りです。 |
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